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水の美学


うっすらと金黄色(きんいろ)のあたたかなともしびが揺れる。
真夜中、私は本を読む。
長野まゆみの、
夜鳴く鳥は夢を見る
この本を読んで、気付かされたことがある。
私のこの形容しがたい懐かしいような、
悲しいような、しかしどこかきらきらしている感情を膨らませるひとつに
水、
という存在があった。
どうしようもなく、私は水に惹かれるのだ。
静かにたゆたう透明な水。
静謐で、どこまでも碧い水。
漆黒の夜の海のような水。
此処からは、少しだけ、
私の話になる。