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無題、17の独白

17歳、制服の告白
あたしは認めたくもない。
まあるくて小さくてぱさぱさしてるあたしは
図書室が好きで
初夏の気だるい昼下がり
赤い飴を舐めた
苺味、
甘ったるい
あたしの膝小僧に鳥肌が立って
涙がでた
17歳のきらきらした感情は
きっと言葉に表せられない
恋愛なんて陳腐なものではなくて
もっと深いところでしん、と積もる
あなたと喋るとお腹の底がぽっと温かくなる
この感じがすごく好き
隣で笑っていて欲しいと思う
でもあなたはかすみ草の彼女が好きなのね
2人並んで歩く姿見る度に
あたしのぱさついた白い丸に
群青色の染みが滲む
解っている、けど
唇をきつく噛んで
要らない感情を押し殺した
細長く伸びるあたしの影
決して隣にあなたがいることはない
だって振り向けばほら
あなたとかすみ草が寄り添って歩いているから
小さくなっていく2人の後ろ姿から目が離せない
胸の辺りがひどくひりひりする
太陽は輪郭を残してぎらぎらと沈む
汗ばんだ左手でスカートの裾を握り締めて
ひとりぼっちの自分を惨めだと嘲笑った
今まで自分のことを特別だと思ったことはなかったけど
今日ばかりはあたしは世界一孤独だと思ったの
帰路につこうと前を向いて歩き出す

もう、息もできない


2010.7.10